世界のサスティナブル先進国は? | 日本との比較

世界のサスティナブル先進国は? | 日本との比較

2022-11-04

国連や研究機関などの統計資料をもとに、各国のSDGsの取り組みを100点満点で点数化したSDGs達成度を公表し、ランキングにしています。

022年版の1位はフィンランド(86.5)で、2年連続のトップだった。

2位がデンマーク(85.6)、3位がスウェーデン(85.2)、4位がノルウェー(82.3)と、北欧勢が上位を独占。5位以降も欧州諸国が続いた。
日本は19位で点数は79.6。米国は41位(75.6)、中国は56位(72.4)だった。  

 

1(1)フィンランド 86.5
2(3)デンマーク 85.6
3(2)スウェーデン 85.2
4(7)ノルウェー 82.3
5(6)オーストリア 82.3
6(4)ドイツ 82.2
7(8)フランス 81.2
8(16) スイス 80.8
9(13) アイルランド 80.7
10(10)エストニア 80.6


19(18)日本 79.6

※ (  )は前年度の順位を示しています。

 

 

 

なぜ欧州勢が数値が高いのか?

 上位国の取り組み事例をご紹介してきます。

 

■フィンランド

 フィンランドは公的福祉制度が充実しており、国民が暮らしやすい環境が整っています。

・国民皆保険制度が維持されており、低額で公的医療機関を利用できる
・出産費は国民保険の対象、ベビーボックスもしくは出産給付金170ユーロのいずれかがもらえる
・未就学教育施設から大学院までの教育費が無償(0歳から通うことができる)

さらに、教育現場でLGBTについて学ぶ機会を作ったり、女性を積極的に管理職へ雇用したりと、ジェンダー平等への取り組みも進んでいます。

また、自然が多く、水が綺麗なフィンランドでは、子どもの頃から自然について学びながら育ちます。
そのため、国民の環境保全に対する意識は高く、水は買わずにマイボトルを利用、再生可能な素材を使った商品を選ぶ、休日は自然の中で過ごしたり自転車や徒歩で移動したりすることなどが当たり前となっています。

 

デンマーク

デンマークには、持続可能な社会を目標・実践しているコミュニティ「エコビレッジ」がいくつもあります。

さらに、デンマークは食品ロスへの取り組みに大きく貢献しています。

例えば、デンマーク発祥の「Too Good To Go」。レストランや食料品店などから余った食料品を安価で購入できるアプリで、現在ヨーロッパをはじめとする15カ国で利用できます。

2016年には賞味期限切れ商品専門スーパー「Wefood」がオープン。賞味期限切れの商品以外にもパッケージに傷のあるものや形の悪い野菜などが、市場価格の30~50%引きで販売されています。
Wefoodの利益は基本的に、飢餓に苦しむ国への慈善活動に寄付されているそうです。

 

スウェーデン

ゴミの分別は100種類、デポジット制の容器や回収施設が充実しています。(住み続けられるまちづくりを、目標12つくる責任つかう責任に対する取り組み)

・スウェーデン政府の大臣の半数が女性、男女平等大臣という役職がある
(ジェンダー平等を実現させようへの取り組み)
・教育現場でLGBT、同性カップルについてのカリキュラムを取り入れる
(ジェンダー平等を実現させようへの取り組み)

 

ドイツ

 各都市の自治体の取り組みが進んでおり、以下のように街全体で行われ、子どもが気軽に参加できる取り組みも充実しています。

・Kauf-nix-Tag(無買日):物を買わない日(12つくる責任つかう責任への取り組み)
・Grune Knopfタグ:発展途上国の安全な環境で作られた商品を示すタグ(人や国の不平等をなくそうへの取り組み)

 

 

日本のサスティナブル(SDGs)達成状況について


目標は項目ごとに「達成済み」「課題が残る」「重要な課題がある」「深刻な課題がある」の4段階で評価しています。

日本が「達成済み」とされたのは

・目標4「質の高い教育をみんなに」
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
・目標16「平和と公正をすべての人に」
の三つ。

「課題が残る」は

・目標1「貧困をなくそう」
・目標3「すべての人に健康と福祉を」
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」
・目標8「働きがいも経済成長も」
・目標11「住み続けられるまちづくりを」
の五つ。

「重要な課題がある」は

・目標2「飢餓をゼロに」
・目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
の三つ。

そして「深刻な課題がある」とされたのは

・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
・目標12「つくる責任つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
の六つだった。

3年連続でランクダウン
日本の順位は2017年の11位をピークに低下傾向にある。

ランクダウンは3年連続で、「19位」はランキングの開始以来、最も低かった。

 とはいえ、ランキングの上位20カ国のうち日本以外の19カ国は欧州の国々が占めており、日本はアジアではトップ。

順位の低下が続く要因には、「深刻な課題がある」とされる目標が全体の約3分の1を占め、思うように改善が進んでいないことがあるとみられる。

 

日本がサスティナブル(SDGs)達成状況を改善するためにすべきこと

 


日本政府もSDGsを推進するような取り組みをしています。

・ジャパンSDGsアワード:SDGs推進本部がSDGs達成に資する優れた取り組みを行っている企業・団体等を表彰


・地方創生SDGs官民連携プラットフォーム・マッチング支援:地方創生およびSDGsを通じて解決したい課題をもつ会員と、解決策やノウハウを持つ会員とのマッチングをサポート


・環境省ローカルSDGs企業等登録制度:
地域循環共生圏づくりのヒントになる地域の取り組みや地域循環共生圏事例を学べる。同じ課題を持つの取り組み地域やノウハウを持つ企業などから事業のパートナーを探せる

 

 日本でもスーパー等でのビニール袋有料化や、大手コンビニでのプラスチックストロー廃止など、徐々に環境に配慮したサスティナブルな考え方が広がってきた。

大量にモノを消費していた時代を超えて、近年はこだわりのあるモノを長く愛用する「シンプルライフ」や「ミニマリスト」の文化も日本に浸透しつつある。とはいえ、北欧をはじめとした環境保護対策の先進国に比べると、日本人の意識は圧倒的に低いのではないでしょうか。

 

この制度は、2015年に採択され、2030年までの達成をめざすSDGsは来年(2023年)、折り返し地点を迎えます。

各分野で課題が山積するなか、順位に一喜一憂せず、地道に取り組みを進めていくことが求められています。